出張が終わってからも……基本的に毎日午前様……どんだけ……どんだけ新人に労力を求める部署なんだ……ッッ!! 今日は珍しく0時を回る前に帰宅できたので久しぶりに更新します。
前回の記事の最後にも書いたとおり『長い出張、マンガでも読まないとやってられんべ』ということで、出張の飛行機に乗る前に秋葉原までひとっ走りしてマンガを購入してきました。
購入品目は1. 樋口彰彦「ルー=ガルー(3)」、2. 鈴羅木かりん「ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編(4)(完)」、3. 方條ゆとり「ひぐらしのなく頃に解 目明し編(4)(完)」、4. 夏海ケイ「うみねこのなく頃に(1)」、 5. CONTINUE vol.40の5冊。異様な竜騎士07色の濃さと……分厚さ。おまけにとらのあなではちょうどこの日が3,000円購入でプレゼント
日だったため、タンブラーまでもらってしまいました。トランクに……入るか!
出張先のホテルでも基本的に毎晩打ち合わせが詰まっていたため、自由時間はごくわずか。そんなか毎日1冊ずつ読めるマンガのなんとありがたいことか。仕事で脳みそが理論的につかれきっているぶん、より感覚的に作中世界へ入り込めた気がします。この出張で読んだマンガのうち、一番面白かったのは群を抜いてうみねこのなく頃に(1)。正直まったく期待していなかったのにここまで面白いとは……。
うみねこのなく頃にといえば鳴り物入りで頒布開始されたものの泣かず飛ばずだった、というニュースしか記憶に残っていないほど僕の中ではイメージの良くない作品でした。また、ちょうどその頃ひぐらしが盛り上がっていたこともあってか、うみねこの批判も評判も、二次創作の話もほとんど聞くことがありませんでした。そんなわけで第一作目『EP1』が公開されてから1年近くが経とうとしていたその日まで、まったく興味が湧かなかったんですね。まぁマンガ版にしても、ひぐらしのコミカライズ版は全部買ってるから流れで買うかなぁという程度のノリだったんですよ。
それがまぁこんなに面白いとは。
これまでのひぐらしのどのコミカライズ版より、マンガとして面白いのではないかと思います。なにせきちんと怖い。これはひぐらしの流れを汲む、"WHEN THEY CRY"シリーズとしてはきっと必須条項。追い詰められた人間の持つ明白な狂気や、スイッチが入ることで豹変する人間の異常な一面がマンガのなかでうまく描かれているのではと思います。
この怖さがうまく演出されているのは、きっと絵柄のかわいさと動きのあるコマ割のおかげではないでしょうか。ホラー映画を語るときによく『美しいものや人が醜くなると、生理的な恐怖を覚える』という定石が持ち出されますが、マンガでも見事その通り。作画担当である夏海ケイさんの描くキャラが実にかわいい。表情が良い。動きが良い。しぐさが良い。実に良い嫁のオンパレード。まず真里亞がかわいい。そして当然朱志香がかわいい。紗音ももちろんかわいい。いっそ楼座もかわいい。ここまで来るともう夏妃だってかわいい。挙句の果てには譲治までかわいい。そして……ベアトリーチェぇ…えぇええ…!!!!
まさに嫁のオンパレード。その嫁がまぁ見事に……あああ……あああ……。
背筋が凍るようなシーンこそまだないものの、その予兆はたっぷり見て取れます。この辺は描画の手法やコマ割でうまく盛り上がりを魅せられている気がします。まっ白い余白の部分とまっ黒いベタの部分の使い方、小さいコマと大きいコマの緩急のつけ方、キャラクターの立ち位置や顔の向き……まぁ理論は抜きにして、とりあえず『漫画』として良くできているということがマンガを見て直感的にわかります。
このマンガ版1巻は実に良いところで終わってしまいます。正直先が気になってしまって仕方ありません。……ガンガンパワード……買ってくっかな!
と、何度かの読み直しを経た昨日、ふとうみねこの公式サイトへ行ってみたら……なんと! うみねこのなく頃にの原作・EP1がまるごと無料公開とのこと! 体験版とかそんなチャチなシロモノではなく……ダウンロード版、正真正銘のフリー公開ときました。これはやらいでか! 普段はまずPCのゲームはやらないのですが、この流れでやらずばなんとする。早速ダウンロード、インストールしました。
そして早速プレイ開始。冒頭部分がマンガ版ではかなり端折られていることがわかりますが、これはマンガ版が正しい選択であったように思われます。マンガ版では短いシーンでもきちんと理解できた設定やシチュエーションが、ゲームでは20分近くかかりましたから……まぁ物語として面白く読めましたし、そもそもそこを否定したらゲームが成立しないんでしょうけれども。
と、序盤のテンポのゆるさ(これから連綿と続く続編のベースになると考えればむしろ短いのか)にまったりしていたら……いつの間にか2時間経過。せいぜい30分くらいだと思っていたのに……これは……ゲーム版も面白いといわざるを得ない……! なんだかんだ言いながらずっぽり作中世界・六軒島に入り込んでしまっていたようです。このうみねこもひぐらしに負けず劣らず(むやみに多い下ネタを抜かせば)なかなかヒキの強い話だなぁ。
うみねこのなく頃にが面白いということはよくわかりました。が、これは僕がマンガ版から入ったからというのも要因として大きそうです。マンガ版で真里亞と朱志香と紗音がきちんと脳内嫁補完されたからこそ、『美しいものや人が醜くなると、生理的な恐怖を覚える』理論が成立したのではと思うのです。実際に脳内ではグラフィックボードがフル稼働でした。
文学をどのように楽しむか、というのは人それぞれ違うと思います。が、僕はこのうみねこのなく頃には是非とも夏海ケイ版のマンガを読んで脳内に『美』のイメージを植えつけてからゲームをプレイすることをオススメします。やっぱり……楽しめ方が違ってくると思いますよ(主に脳内嫁補完の精度において)!
そういえば、僕の好きな同人サークルにKOKIKKOというサークルさんがあるのですが、『命令だよ』という同人誌がうみねこの二次創作でした。でした、というよりも、うみねこをプレイしてはじめて気がつきました。ひぐらしのときは同人誌で全部ネタバレされてしまい、アニメもマンガもゲームも楽しめなくなってしまったという苦い過去があるので、今後うみねこの同人誌は当分控えることにします。……まずはEP2までやらなくては!
余談。月姫はメルブラから入ったため、翡翠や琥珀がいつ火を吹いたりしないかとワクワクしながらマンガを読んでいた時期が、僕にもありました。僕の中の2人はシエル先輩とガチンコで勝負できる凶悪な強さを誇るんですけれども、どうもそれはものすごく誤った認識であったようです。そんなどうでもいい実話。珍しいポロロッカ現象のまとめサイトとかないものだろうか。
2010年11月22日 0時更新
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