これまでの経緯。いつの間にか3つの記事にまたがっています。そしていよいよ感動の完結編です。
で、それぞれの記事を1行で説明すると、
『Vaio SZ70の本体ウラのネジをはずそうと思ったらネジ穴が丸まってドライバーが回らない』
と、これが今の状況。
さて前回紹介したITmediaの記事『“なめて”しまったねじを何とか回すグッズ』に書かれている2つの工具を使って“なめた”ネジはずしに取り掛かります。ここで引き返すとすべてが無駄になるので、アグレッシブです。
朝10時、ホームセンターの開店にあわせて駆け込みます。まず買ったのはねじ回し剤。\400と安く、またネットでの評判も良かったためこちらから試してみます。PCとドライバーも一緒に買ってきたので近くのベンチで青空解体ショーです。
ねじ回し剤は正確には『摩擦増強液』といい、ネジ穴にぬってドライバーとの隙間を埋めるためのものらしい。今回ホームセンターで買ったのは記事でも紹介されている『ANEX ネジすべり止め液』。あけてみると砂鉄のような黒い粒が入ったジェル状の液体が出てきました。見た目だけならマニキュアにできそうな感じですね。
さて説明どおり、ネジ穴に2滴ほどたらしてドライバーを回してみます。……ええい!
……ジャリッジャリッ……
おお、これは……
見事にネジ穴が丸まりました。どう見ても研磨剤です。本当にありがとうございました。
もともとひっかかりのなかったネジ穴が、さらに半球状に。まぁいやな予感はしてましたよ。摩擦増強っても所詮ちょっとヌルっとした砂鉄入りの液体に、そんな大それたことができるわけがない。
ここまできたら、かくなるうえは……インパクトドライバー!
ネジ穴がなければ新しく作ればいいじゃない、という男気満々の破壊的工具です。調べてみると電動の大仰なものが多いようですが、ここでは記事で紹介されている『エアロビクス・2』という先っちょが異様に硬いドライバーをチョイスしました。値段も\900と手ごろなのが嬉しすぎます。
ようはハンマーでドライバーの背をガチンとやって掘削するのがこのインパクトドライバーの持つ役目。しかし強くやりすぎてPC本体に傷でもつこうものなら本末転倒。なめたネジ穴にだけ力が加わるよう、慎重にコンコンと衝撃を加えます。ちなみにこのような工具の存在を知らずに前夜マイナスドライバーで溝をちまちまと掘っていたのですが、それが今のようなクレーターネジ穴を作るきっかけとなったのは否めない事実です。
コンコン叩くこと3回。そろそろいいかなと思い、そのままドライバーを左に回してみると……
まわった!
まわったよ!
なんとあっさり回る回る。特筆すべきは先ほど塗りたくってあったねじ回し剤がいい具合にベチョっていること。塗りたてのときとは比べ物にならない粘着力です。もしかして……時間をおくべきだったの、か……?
ともあれこれでなめたネジはキレイに抜けました。このネジを再利用する気は毛頭ありませんが、ネジ売り場で確認したところ2mmの太さで短めのネジというのは自作しないと手に入らないような感じだったので、念のためとっておきます。全体を包むKURE5-50やネジ回し剤からかなりの激闘が伺えますが、まぁ職務を全うしただけなんだよねキミは……。
さてここからいよいよ換装記事。ここまで、長かった!
なお詳しい写真などは既にいろいろなサイトの方が掲載しているので、ここではそこで紹介されていなかった細部を写した写真を掲載します(Wikiの記事 / Wikiの記事元・SZ Styleさんの記事 / 分解webさんの記事 / 基本的にSONYさんの記事)。
手順などは上記の記事の通り、さまざまなネジをはずし、以下の状態までたどり着きました。
パームレストを持ち上げています。記事ではキーボードのケーブルやフェリカポートのケーブルを抜いていますが、ケーブルのつけはずし方に不安のある僕は全部つなげたまま作業します。
最終的にそのままでも問題なかったので、自信のない人は何も触らない/抜かないほうが賢明だと思われます。ただ後述するようにキーボードが余計ペラペラするようになった気がするので、変な癖がつかないよう、キーボードはキレイにずらし、パームレストは向こう側にパッタリ倒しておくことをオススメします。
さていよいよHDDの取り外しです。本体の筐体部分とケースを接着しているネジを抜きます。
さてネジをはずしました、が、これだけではHDDは取り出せません。ケーブルやソケットが本体と密接に繋がっており、延ばす余裕がないのです。これを取り外す必要があるのです、が……いったいどこをどう取り外せばよいのかわからない!
どの部分までが取り外してよい部分なのか、それがわからないと取り返しのつかない部位までやっちゃいそうです。おまけにケーブルのほうには粘着テープがついているので力の入れ具合も実にビミョウ。
どうもそのあたりのことは自作をやっている人にとっては常識であるらしく、どの記事にも詳しいことが書かれていません。ちょ、たぶんここが一番大事! これまで経験したのはIDE接続のHDDの換装だけで、SATAのHDD換装ははじめて。これが……違いなのかッ!
いくら調べてもわからないので、思い切ってベリッと! やっちゃいました!
すると見事にはがれた模様。たぶん……だい……大丈夫!
ケーブルのほうはコツは力をこめつつ、しかしゆっくりと、グイグイ持ち上げる感じ。粘着テープのせいなので、それを念頭においてはずすと良い感じです。どうも裏返してみるとチップの部分が接着されていたみたい。こえええェ。そしてもうひとつソケットが隠れていたのもポイント。付け直すのが面倒かも。最初から見えているソケットのほうは普通にペリっととれるので大丈夫。なおこういった作業はマイナスドライバーでやるのがセオリーであるようですが、僕は爪を使って力の加減を確かめながらやりました。たぶん邪道。
さてここまできたらあとは紹介されている手順に戻り、HDDを取り外し、つけて、そして元の位置に戻す。これで完了です。ネジは仮止め程度にしておくと何かと安心。
さぁ……おそるおそる電源を入れてみます……
おお! 動いた!
しかし……
次のファイルが存在しないかまたは壊れているため、Windows を起動できません。 <windows root>\system32\hal.dll. 上記のファイルをインストールし直してください。
という非情すぎる文字が! 黒画面バックに白文字で!
慌てず騒がず調べてみると、どうもよくあるトラブルのようで、boot.iniが壊れてしまったというのがおもな要因。hal.dllを旧PCのほうからもってくればいいや~などという単純な問題ではありません。そもそもWindowsが起動できないのでコマンドプロンプトが使えない。hal.dllをどうにかすることも、もちろんboot.iniを書き換えることも不可能なのです。
対処法は回復コンソールでboot.iniを再構築すること。
回復コンソールはWindowsのインストールディスクから利用できる機能。
Windowsのインストールディスクなんてメーカー製のPCにあるわけがない。
……
いよいよ詰んだか……。
と、ここまでの過程でもめげなかった俺ですので、このくらい屁でもありません。隣にいるゲーマーズ特典の逢坂大河も心なしか僕を応援してくれている気がします。ネットで検索してみると、ブートディスクがあれば回復コンソールを利用できるよう。
しかし僕の記憶ではブートディスクはフロッピーディスク(FD)にしかインストールできないはず。FDドライブ……あるわけ……あるけど、6枚の空きFDがあるわけがない……。
USB接続のFDDドライブは何の因果か持ってはいるものの、ブートディスクに必要な7MBぶん=6枚のフロッピーディスクがあるわけがありません。コンビニに売っているか……売っていなかったらまたどこかへ買出しか。そんなに待てねぇ!
更に検索を進めると、なんとCDにブートディスクを焼きこむ方法があるらしい。素晴らしい! というかこれでようやく21世紀に生きている感じがする! 方法を紹介している記事『1CDブート回復コンソール作製法』に載っている手順の通りブートディスクを作ります。10分ほどの作業でディスク作成完了。7MBしかないCD-Rというのももったいない気がしますが、背に腹は替えられません。
ブートディスクをぶち込み起動ボタンを押します。すると……おおお!
Windows XP Home Edition セットアップ
黒背景に白文字というデザインはかわらねど、文言は希望に満ち溢れている!
その後の回復コンソールの手順はMicrosoftの公式サポートページやこの記事が詳しく解説しています。
画面にしたがってすすめていくと、『現在、表示できるブート エントリがありません。』との表示。どうもboot.iniがそもそも存在していなかったのではととれるメッセージです。存在しないのに起動できるはずがありませんが、じゃあどうしてそんな状態になったのか……謎は深まりますが気にしません。
更にすすめていくと、『Windowsのインストールのすべてのディスクをスキャンしています。』というMicrosoftお得意の怪しい日本語が炸裂。時間がかかるとのことなので落ち着いて待つこと……10分。『Windowsのインストールのスキャンに成功しました。』というメッセージ! そして……
インストールをブート一覧に追加しますか? [Yes/No/All]
YEEEEEEEEEEEEEeeeeeeeeeeeeeeS!!!!!!
C:\WINDOWS> exitで終了、再起動。新しく作成したboot.iniで果たして再起動は出来るか……
できたぁぁぁぁッッ!!!!!!!!!!!!
無事にXPの青色のバーがピロピロ流れています。懐かしい……懐かしいよ!
Windowsの復活に成功しました。デスクトップが表示されたときはうるっときましたよ……。以下、いろいろと試してみて気づいた点を箇条書きで。
いろいろな失敗と挫折を味わいましたが、振り返ってみればいい思い出になりそうです。ま、きちんと新しいHDDが動いているからすべてよしとしなければ。で、その新しいHDDの感想ですが……
正直実感はそれほどない
音はむしろ鳴る頻度も音量も増えた気がしますし、熱量は明らかにアップ。まぁまえのHDDも危なげがあったことを除けば優秀でしたからね……。2日間使ってみて、体感速度が上がったとは感じにくいですね。ちなみに他のスペックはCPUがCore Duo T2300(無変更)でメモリが2GB。メモリを512MBから1GB、1GBから2GBに増設したときほどの感動はなかったかもしれません。このあたり既存の記事の大きく逆を行く感想ですが。
今回用いた道具を最後にご紹介しておきます。
以上、\25,650。
そしてかかった時間、まる3日間。
超プライスレス。超……プライスレス!!!1111
2008年08月21日 0時更新
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